研究大会報告

第21回与五沢矯正研究会報告

第21回研究大会は復興なった新生神戸のホテルオークラ神戸にて行われました。 10周年記念大会以降に入会された会員としては、最初の会長となった嘉ノ海先生の企画のもと、与五沢研究会に新風を吹き込もうという2日間でした。

第21回副会長 沢 秀一郎
日時 1999年4月19日(月)、20日(火)
会場 ホテルオークラ神戸(神戸市中央区波止場町9)

日程

第1日目
(19日)
症例提示
今回のシンポジウムが「早期治療の効果」というテーマだったためか、それに関するものも多く呈示されていたようです。
シンポジウム:
「早期治療の効果」 
司会進行:河野 力
1.咬合誘導の立場から 坂井 正彦
2.私考、早期治療 早川 龍
3.早期治療の有効性 清水 善之
4.早期治療の問題点 嘉ノ海龍三
咬合誘導や育成および早期治療を、システムとして取り入れておられる4人の先生から、メリット・デメリットを含めて、ご自身の日常臨床を発表して頂きました。
早期治療については、近年ますます二極化を示す傾向があり、その接点を求めての企画でしたが、会員の皆様の反応はどうでありましたでしょうか?
与五沢先生からは「矯正では適応能力について、もっと勉強しなければならない。幼若な人ほど適応能力は大きいが、もっと慎重にやるべきである。」とのコメントを頂きました。
第2日目
(20日)
研究報告
 ([ ]内はディスカッサー)
「影を読む II」 両川 弘道 [朝倉 照雄]
「顎顔面への外力についての考察 -乳児期の環境について-」 土持 正 [福田 滋]
「過蓋咬合を伴った上顎前突の治療前後の変化」 松本 安司 有松 稔晃 夕田 勉 [三瀬 駿ニ]
「オープンバイトについての一考察」 田口 元康 [沖藤 寿彦]
「前歯の軸傾斜とanterior ratioとの関連性について」 本田 一郎 [原 省司]
「Headgearを用いたII期治療」 星 隆夫 [池 元太郎]
症例報告 
([ ]内はディスカッサー)
「トータルリンガルオクルージョン症例」 小林 元夫 [星 隆夫]
「矯正歯科における自己催眠療法の応用」 土持 正 [福田 滋]
「著しい歯根吸収を伴った開校症例について」 丸谷 敏昭 [本間 研]
「下顎の著しい後方回転をきたしたII級症例」 大野 秀徳 [関 康弘]
「上顎前突の一治験例」 加藤 靖之 [藤村 芳博]
「機能的矯正装置を使用した上顎前突の矯正治療」 小跡 清隆 [道田 寿彦]
「長期管理を行ったII級症例」 神原 章 [宮下 勝志]
「思春期成長前の上顎前突症例」 宮下 勝志 [神原 章]

今回は従来のスライドプロジェクターに加えて、2名の先生方からパソコン利用の液晶プロジェクターで発表して頂きました。他の学会の状況をみると、この方式は今後増え続けることでしょう。
すさまじかった阪神大震災の爪跡も、注意してみないとわからない程に復興した神戸での研究会が無事終わりました。自然の力を畏敬しつつ、その中で精いっぱい生きる人間のパワーを感じる変化でした。しかし港町神戸の良さも十分残っており、安心しました。
矯正歯科に関しても、人間の自然な成長や治療法において、何を変え、何を変えるべきでないかという易、不易の原理を考えさせられました。
さて自分は来年までに、何が変わるでしょうか。
来年は東京でお会いしましょう。
その次、2001年は長岡です。どうぞよろしく。