研究大会報告

第30回与五沢矯正研究会報告

与五沢矯正研究会は、エッジワイズ法が日本に導入された70年代の黎明期に与五沢先生から教えていただいた有志で発足以来、実績を積み重ねて今年で30周年を迎えることになりました。この節目の年に、原会長による「与五沢Edgewise System ~感謝と伝承~」の主旨のもとに、沖縄 万国津梁館で、多数のゲストをお招きして第30回記念大会が開催されました。

第30回副会長 有松 稔晃

日時 2008年4月20日(日)・21日(月)・22日(火)
会場 万国津梁館(沖縄県名護市)

日程

第1日目
(21日)
沖縄の空は研究会の30周年を祝うように抜けるような青空。 午前中は症例提示。今回のテーマは「長期経過観察症例から学ぶ~より確実な診断、治療を求めて~」。今回は、参加される先生方全員に1例の呈示(5年目までの先生方、シニア会員の方も1例)をお願いしたところ、長期にわたって経過を観察した示唆に富んだ症例が展示されました。また与五沢先生のご厚意により、別会場にて記念講演で発表された長期経過症例を呈示していただきました。
30周年記念講演 「適応」
与五沢文夫 (司会進行 原 省司)

午後より与五沢先生の記念講演が行われました。先ず、ご自身のオフィスにおける再治療を希望された患者さんの分析から始まり、保定に関する文献的考察を経て、開放系かつ非平衡性である生体という有機体に立脚した臨床概論を構築し、「適応」をキーワードに、新たな矯正治療における概念を全員にお示し下さりました。
与五沢矯正研究会
30周年 記念祝賀会

午後18時より、記念祝賀会が開催されました。例年の懇親会とは異なり、ゲストを含めて総勢150余名が着席しての祝賀会は、暗転の中「与五沢矯正研究会30周年の歩み」と題したビデオ上映から始まりました。第一回目からの研究大会の様子、発刊した書籍、箱根の講習会、30年間に行われた全ての研究発表の演題が次々とスクリーンに映し出されました。入会年度の異なる会員の方々それぞれの胸に思い出のシーンが蘇ったのではないでしょうか。そして、研究会にとって大切な方である東海大学医学部 谷野隆三郎先生とグノーシス出版 小長谷一夫様より、お言葉を頂戴した後、会より与五沢先生に感謝の意をこめて、記念品と花束の贈呈を行いました。
第2日目
(22日)
シンポジウム (司会進行 原 省司、有松稔晃)
『与五沢エッジワイズシステムの成り立ちを尋ねて』
与五沢文夫、小島敏嗣、三瀬駿二、夕田勉、中川靖郎、数寄眞美、深町博臣
二日目は午前9時よりシンポジウム「与五沢エッジワイズシステムの成り立ちを尋ねて」が開催されました。30周年を迎えた研究会において、若手から中堅までの先生方にとって現在の完成された与五沢エッジワイズシステムを理解してはいても、与五沢先生が中心になって確立してこられたこのエッジワイズシステムが出来上がるまでの根本的な考え方や経緯、そのご苦労まではよく分かっていないことが多いのが現実です。そこでいま一度これまでの研究会の歩みを振り返り、現在にいたる道筋について理解を深めることで、会全体として記憶と記録に残し、今後につなげていくことを目的として企画されました。また、与五沢先生ご自身による、セファロの読み方を壇上にて実演していただくなど、会員にとって実りのある二時間となりました。