過去の講習会
2025年6月4日~6月7日 与五沢エッジワイズ講習会
与五沢エッジワイズ講習会(前半)が、アマンカルとYogosawa Memorial Hallにて行われました。

与五沢先生亡き後、その教え子達だけで行う初めての講習会でしたが、4人の講師と裏方スタッフの奮闘により講習会は充実し、熱く濃い内容になったと思います

与五沢エッジワイズ講習会は、合宿形式で行われます。午前中は8時から講義、午後は13時から実習と予定がぎっしり詰まっています。
でも、疲れた頭と体を夕食でリフレッシュ!楽しくワイワイ矯正談義の花が咲きます。


受講生の皆様、講習会前半、お疲れ様でした。
後半の講習会をより良きものにするため、スタッフでさらなる検討を重ねてまいります。
9月にお会いするのを楽しみにしております!

最後に前半の講習会を終了した時点での感想を受講生より寄稿していただきました。ぜひご一読ください。
「与五沢研修会へ参加させていただいて」
本庄デンタルクリニック 薄井俊朗
私は1993年に大学を卒業いたしました。藤田欣也先生の手引きで母校の矯正科に残らずに、藤沢市の鎌田正毅先生にお世話になることになります。鎌田先生に初めて会ったその日、「矯正だけで食っていく気持ちは在るかい?」で始まった僕の卒後研修は、一人きりのタイポドントと乾燥頭蓋骨を用いたトレース練習でした。その後患者配当を受け、一通り臨床を終えてから、Tweed Foundationに症例を携えて向かいました。その後、昭和医科大学矯正学講座へ学び直しの人生を選び、第二の師匠にもお会いできる事になります。
しかし、昭和医科大学へ戻る前に与五沢研修会へ申し込みをしましたが、残念ながら今日までそれが果たせずに居たところでした。
与五沢研修会はまるでTweed講習会のように進みます。午前講義&午後実習。
どうにかして矯正の芯を捉えようと足掻いていた若い自分を思い出しました。技術・理論・思考への渇望が蘇る講習会で在ります。素晴らしい環境と、熱意ある講師陣。楽しい“夜の臨床談話会”は興味の尽きることが在りません。また、あちらこちらで都市伝説的に聞いていた事柄をご本人から聞くこともできました。(成長発育について与五沢先生の予見が的中したお話などです。)
しばし 熱が冷めていた矯正臨床でした。
様々な思想渦巻く矯正界で、スタンダードエッジワイズは埋もれていくのか… そんな寂しい思いで過ごしておりました。作用反作用を閉じ込め、アンカレッジを一人一人に考え、月ごとに起こる生体反応に一喜一憂し、今の咬合に感応したワイヤーベンディングが楽しく、かつ難しい。それが矯正臨床家の日々の醍醐味であると思っております。
与五沢先生の思慮深く高効率そして治療結果を高いバランスで追い求めた結果のYogosawa Edgewise Systemであると感じました。そして、若手の先生はもちろんのこと、私のような手垢のついた初老でも受け入れる、深く広い度量の研修会です。私にとって、正気と熱気を取り戻す最後のチャンスと感じ入るところであります。
また、咬合の創造実現に向け私たち矯正医は、安心・安全な矯正臨床の発達のため不断の研究・努力が必要であると改めて感じるところです。
末筆になりましたが、研修会講師陣の先生方へ厚く御礼を申し上げます。
「講習会を受講させていただき、ありがとうございました」
村田恵美
今まで独りよがりに矯正治療を行ってきたことを深く反省しています。
顎顔面の形態・構造・機能、成長発育を捉え、安定した咬合、調和の取れた美しい顔貌を得るための治療目標を立てること。個々の患者さんに対応すべくスタンダードエッジワイズシステムを、講義を通してわかりやすく説明していただきました。
またタイポドント実習において、その治療目標に向かう一つ一つのステップには、明確な目的があり、それを確実に達成するために必要な手技があること。さらに、できるだけ患者さんの負担を軽減し、シンプルに進めること。実際に、目で指で確認させていただいたことにより、自分の今までの認識とのギャップをまだ少しではありますが、埋めることができました。
そして与五沢研究会の先生方のレベルの高い症例展示、臨床的な熱い討論に圧倒されました。患者さんのために矯正治療のレベルをより一層高めていこうという先生方の人間性の豊さに、自分が恥ずかしくもなりました。
矯正治療は、広範囲にわたる深い知識と訓練、経験が必要で、大変難しいと思います。これから、丁寧に一つ一つ、進めていこうと思います。本当にありがとうございました。