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研究大会報告

第22回与五沢矯正研究会報告

今世紀最後の記念すべき与五沢矯正研究会は、藤村芳博会長のもと都ホテル東京にて開催されました。
今回はすべての発表を従来のスライドプロジェクター形式ではなく、パソコンを利用した液晶プロジェクター方式にする試みを行いました。

第22回副会長 澤端 喜明

日時
2000年4月17日(月)・18日(火)
会場
都ホテル東京(東京都港区)
日程
第1日目
(16日)
症例提示

今回は「成人矯正治療」というテーマで出席者全員に提示をしていただきました。会場の広さの関係上例年に比べて症例数は減りましたが、成人矯正という性質上いろんな問題を抱えた症例があり議論の種は尽きなかったようです。
症例報告([]内はディスカッサー)

「開咬合症例より」
内田 輝
[山地 正樹]
「Angle Class IIIの開咬合症例」 野田 修司
[斉藤 功]
「Angle II級の転医症例」 櫻庭 礼子
[寺田 康子]
「咬合位の改善を主訴とした両突歯列症例」 八巻 正樹
[田中 誠]
研究報告([]内はディスカッサー)

「上顎と鼻腔の成長・発育についての一考察」
土持 正
[坂井 正彦]
「上下顎の大臼歯の遠心移動について」 沖籐 寿彦
[星 隆夫]
「不正咬合ってそんなに不正なの?」 原 省司
[阿部 裕子]
発表の途中パソコンがスリープしてしまうというトラブルもありましたが、ほぼ予定通りに進行しました。
第2日目
(18日)
シンポジウム:「歯科臨床における咬合の現状」
司会進行:澤端 喜明
1.咬合の基準 新潟大学総合診療部特殊歯科
鈴木 政弘
2.顎機能測定装置から何が解るのか 新潟大学補綴学第一講座
荒井 良明
3.矯正治療と咬合、顎関節 新潟大学矯正学講座
山田 一尋
午前中に現在の歯科臨床において顎関節、咬合を含めた機能がどのように研究され、どこまで解っているかを3人の先生に提示していただき、午後より討論を行いました。 咬合の問題は範囲が広く奥行きもあるため討論するには充分な時間とはいえませんでしたが、活発な議論が行われたと思います。
講演([]内は座長)

「矯正治療と適応」
与五沢 文夫
[藤村 芳博]
生体のシステムに対しての考え方の一つとして適応という面から、矯正治療と適応との関係について講演していただきました。 ディレクターが常々おっしゃっているように日本の矯正界は今激動の時代にあると言えます。我々は現状を正しく認識し、将来の矯正医の立場のために何を今しなくてはならないのかを考え、行動に移してゆかなくてはならないと思います。 来年は長岡でお会いしましょう。