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研究大会報告

第26回与五沢矯正研究会報告

第26回研究大会は、本田会長のもと、都ホテル東京にて開催されました。
今回は、耳鼻咽喉科医の香取先生をお招きして、特別講演を行いました。4年ぶりに東京に戻り、緻密な本田会長の企画により矯正臨床を語らい、充実した2日間でした。

第26回副会長 宮下 勝志

日時
2004年4月12日(月)・13日(火)
会場
ラディソン都ホテル 東京
日程
第1日目
(12日)
症例提示
今回は従来どおりの形式で行いました。「矯正臨床を語ろう」のもと、入会3年目までの8名の生方は、症例免除の先生方との親睦の意味も含め、それぞれの持参症例を基にベテランの先生からコメントをいだだきました。各先生方といろいろな意見交換がなされ、楽しい時間を過ごせたとのことでした。今後は、方法を考慮して、新たな企画に発展していくことを期待します。
症例報告([]内はディスカッサー)

「歯の移植、顎裂部移植を併用し咬合の改善を図った両側性唇顎口蓋裂症例」
石井 一裕
[池 元太郎]
「上下顎小臼歯の便宜抜歯後に長期末治療のまま経過した下突咬合の症例」 上木 康文
[下田 哲也]
「開咬合の一治験例」 鬼久保 平
[藤田 俊哉]
特別講演(司会進行:宮下 勝志)
「耳鼻咽喉科領域の画像診断」
香取 幸夫
(東北大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科講師)
隣接医学の立場で耳鼻咽喉科の先生が、セファロ写真(単純なX線検査)やX線CT検査、MRI、エコー等の画像検査から何を読み取るのかを講演していただきました。
第2日目
(13日)
研究報告([]内はディスカッサー)

「新潟大学の新入生の咬合を分類してみました」
星 隆夫
[広末 善久]
「予防矯正の勧め-歯は噛むために生まれて来る」 沖藤 寿彦
[小跡 清隆]
臨床のヒント
司会進行:宮下 勝志
「デジタル情報の管理と応用」 八巻 正樹
「デジタルカメラの活かし方と画像処理について」 関 康弘
症例報告([]内はディスカッサー)

「補綴前処理として依頼された成人過蓋咬合症例」
久永 豊
[有松 稔晃]
「アンテリアガイダンス付与に苦慮した症例」 深町 博臣
[本間 研]
「3期治療をしてしまったトータルクロスバイト症例 -下突咬合・交叉咬合・偏位顎-」 神原 章
[早川 龍]
「Ⅱ級大臼歯関係からの脱出-再治療例をふりかえり」 宮下 勝志
[後藤 尚昭]
「交叉咬合・偏位咬合症例」 澤端 善明
[斉藤 功]

今回の臨床のヒントは、日常臨床に何かワンポイントアドバイスになるものという企画から発表していただきました。症例報告Bは、25回大会の症例呈示の中からリクエストの多かった症例の報告で、質疑応答に15分間の時間を取り、またディレクターから必ずコメントをいただくよう企画されました。いつもより時間が足らないほど活発な議論がなされ、会員各自が何かを得たことでしょう。矯正臨床を純粋に楽しめるよう語ることが出来なくなってきた昨今、本音で語り合える場が必要なのは“間違いない”と考えるが、いかがでしょうか。