研究大会報告
第41回与五沢矯正研究会報告
平成31年4月15日、16日の両日、第41回与五沢矯正研究会は長野県軽井沢の星野リゾートホテルブレストンコートで星会長のもと開催されました。昨年の第40回大会は文字通り記念大会でしたが、今回の第41回大会は、平成最後となる大会ということやYogosawa FoundationでAmanKalを取得し初めての国内大会で、今後の与五沢矯正研究会のベースキャンプとなるであろうAmanKalを前日セミナーや前夜祭で利用し開催することができた大変意味深い大会となりました。
今回の大会は、特別講演として小長谷一夫様には「テキストとイメージ」の演題で1986年、2001年、2018年を切り口に本造りの構想と設計、もうすぐ絶滅するといわれる紙の本の行く末と矯正臨床像についてお話しいただきました。また、ディレクターの与五沢文夫先生には「系とシステム」でご講演をいただきました。今回の与五沢先生の「系とシステム」のご講演は、私自身様々な立場、環境で仕事をし、生活する中で様々な立場環境の方々と接し、考え方に相違が発生した時に納得しながら対応する事に苦慮していた理解形式を紐解く大きな指針となりました。
研究報告・症例報告では、「安全で確実な医療」のテーマで松岸潔先生には最新の保険診療の現状を分かりやすく解説して頂き、竹山雅規先生には新潟大学における矯正歯科臨床教育について、金山潔先生にはその矯正歯科臨床教育を受けた上での安全で確実な矯正治療を行う現状と今後の課題を示して頂きました。山口賢先生、山下博史先生には数多くの治療経験の中から与五沢矯正研究会はもとよりステップアップしたYogosawa Foundationが社会に担う役割を思案する機会を示して頂きました。
今回の40と1回目の大会は、星会長のもと新しいステージに登る第一歩になった大会だと感じています。矯正歯科環境は、年を追うごとに益々悪化の一途を辿っているように思います。皆様と共にこの研究会の信念を継承し、安心・安全・確実な矯正歯科治療を受診できる環境を構築できたらと思っています。
令和になって最初の次回42回大会は、妹尾会長のもと福岡で行われます。美味しいものが沢山ある福岡で皆様と再び笑顔でお会いできることを楽しみにしています。
第41回大会副会長 和島 武毅
- 日時
- 2019年4月14日(日)〜 16日(火)
- 会場
- AmanKal(14日)
Hotel Blestoncourt ホテルブレストンコート(15日・16日)
4月14日(日) | 入会審査 | ||
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前日セミナー 「私のエラスティックの使い方」 |
大野 秀徳 | ||
前夜祭 | |||
4月15日(月) | 症例提示 | ||
特別講演1 テキストとイメージ |
小長谷 一夫 | ||
特別講演2 系とシステム |
与五沢 文夫 | ||
4月16日(火) | 研究報告1 平成30年度診療報酬改定で保険収載された小児の「口腔機能発達不全症」について |
松岸 潔 | |
研究報告2 新潟大学における矯正歯科臨床教育について |
竹山 雅規 | ||
研究報告3 歯科矯正臨床教育を受けて |
金山 潔 | ||
研究報告4 「安全で確実な歯科矯正治療」をめざして |
山口 賢 | ||
症例報告 矯正治験例を通して安全で確実な医療について考える |
山下 博史 |