軽度の上突咬合の開咬合、第三大臼歯萌出に伴って開咬合となったと判断された症例
治療担当者:与五沢 文夫 よごさわ歯科矯正
治療前 Before Treatment
顔貌


口腔内




治療後 After Treatment
顔貌


口腔内



治療前 Before Treatment
治療方針
軽度の上突咬合の開咬合、第三大臼歯萌出に伴って開咬合となったと判断された症例。
すでに下顎左側以外の第三大臼歯は抜歯されているが、問診によると1991年に第三大臼歯を抜歯したが、同歯の萌出後に開咬合となったという。前歯部に咬毛跡がある。それほど強い舌癖は認められない(口腔内写真撮影時に舌が突出していないことからもわかる)。
下顎に時計方向への回転が起こり、開咬合に至ったと考えられたため、第一小臼歯4本の抜歯をおこないヘッドギアを使いながら下顎の反時計方向への回転を起こさせるようにして治療した。
顔貌


口腔内




模型



パノラマ

治療後 After Treatment
顔貌


口腔内



模型



パノラマ

治療前後の比較(セファロの重ね合わせ)
黒ライン 初診時 1-28-’92
緑ライン 保定終了時 7-5-’97

治療結果
咬合時に左右側とも第二大臼歯以外の歯牙の上下間での接触がない。
上下の前歯と犬歯に咬耗が認められるが、小臼歯部ではほとんど咬耗はない。
治療開始当初には、ヘッドギアとⅢ級の顎間ゴムを使用し、第二大臼歯の圧下をおこなった。
その結果、僅かではあるが下顎は反時計方向の回転を起こし前歯被蓋の改善に有利に作用した。
骨格形もしっかりして調和のとれた状態で、咬合は安定している。
治療経過 Progress



3-24-92 装置装着時 レべリング開始 上顎、下顎 .012” ラウンドワイヤー



4-21-’92 犬歯遠心移動開始



5-19-’92



6-16-’92 上顎、下顎 .014” ラウンドワイヤー



7-8-’92



7-28-’92



8-25-’92



8-31-’92



9-22-’92 治療開始後6ヶ月



10-20-’92 上顎、下顎、.016” ラウンドワイヤー 顎間ゴムならびにヘッドギアの使用開始



11-17-’92



12-15-’92



1-12-’93



2-8-’93



3-9-’93 治療開始後1年



4-6-’93 上顎 .018” × .025” 、下顎 .017” × .025” Vループアーチ



5-9-’93



6-7-’93



7-6-’93



8-14-’93



9-11-’93 治療開始後1年6ヶ月



10-9-’93 上顎 .018” × .025” 、 下顎 .017” × .025” アイデアルアーチ



11-9-’93



12-14-’93



1-12-’94



2-12-’94



3-9-’94 治療開始後2年



4-6-’94



5-10-’94



6-7-’94 上顎、下顎 .016” ラウンドワイヤーにて微調整をおこなう



7-6-’94



8-4-’94



8-29-94



9-26-’94 治療開始後2年6ヶ月



10-24-’94



11-14-’94



12-12-’94



1-9-’95



2-6-’95



3-8-’95 治療開始後3年



4-12-’95 装置除去2ヶ月前



7-5-97 保定終了時 治療開始後5年4ヶ月
保定 After Retention or During Retention
治療終了時 6-14-’95
保定終了時 7-5-’97
顔貌



模型



患者情報
咬合分類とコメント | 開咬合 上突咬合 両突歯列 | ||||
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抜歯部位 |
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治療開始時年齢・性別 | 24歳7ヵ月 女性 | ||||
動的治療期間 | 3年3ヵ月 |