口元の突出感を改善した成人女性の治療例
治療担当者:中川 公貴 K‘s矯正歯科
治療前 Before Treatment
顔貌
口腔内
治療後 After Treatment
顔貌
口腔内
治療前 Before Treatment
治療方針
主訴は八重歯、上下前歯のでこぼこ、治療目標は両突歯列、叢生歯列弓の改善、
上下左右第一小臼歯の抜歯が必要と判断。
上下顎前歯を十分に後退させるために、ヘッドギアと3級ゴムを使用することとした。
顔貌
口腔内
模型
セファロ
パノラマ
治療後 After Treatment
治療経過 概要
上下左右第一小臼歯の抜歯したスペースを用いて、叢生を改善し残りのスペースを上下前歯を後退させることに用いた。
上下前歯を十分に後退させることで、口元の突出の改善につながった。
これも患者さんがヘッドギアと顎間ゴムの使用を指示通りに行っていただいたことによるものである。
顔貌
口腔内
模型
セファロ
パノラマ
治療前後の比較(セファロの重ね合わせ)
治療前後のS-SNでの重ね合わせ(黒線は26歳11ヵ月、破線は29歳11ヵ月)
治療前後の上下顎骨および軟組織の重ね合わせ(黒線は26歳11ヵ月、破線は29歳11ヵ月)
治療結果
上下前歯は舌側に移動している。
上顎大臼歯はわずかに挺出しながら近心に移動している。
下顎大臼歯は近心に移動している。
下顎はわずかに時計回りに回転している。
治療経過 Progress
上下顎にマルチブラケット装置を装着し、上下顎に.012ステンレススチールワイヤーを装着してレベリングを開始した。
上下顎に.016ステンレススチールワイヤーを装着し、パワーチェーンにて上下犬歯の遠心移動を開始した。就寝時にヘッドキアの装着を開始した。
上下顎第二大臼歯にバンドを装着し、上下顎に.016ステンレススチールワイヤーを装着して、第二大臼歯までのレベリングを行なった。ヘッドキアの使用は継続。第二大臼歯のコントロールを行うことで、犬歯もしくは前歯の遠心移動の際の固定を強くすることができる。
上下犬歯をパワーチェーンにより遠心移動を継続。上顎は第二大臼歯からパワーチェーンを掛けている。ヘッドギアの使用は継続。
上下犬歯をパワーチェーンにより遠心移動を継続。ヘッドギアの使用も継続。
上顎には.018x.025ステンレススチールワイヤーを、下顎には.017x.025ステンレススチールワイヤーにバーティカルクロージングループを組み込み装着した。できるだけ下顎前歯を後退させるために、就寝時にはⅢ級ゴムをヘッドギアと同時に装着した。
下顎には犬歯と第二小臼歯の間にバーティカルクロージングループを組み込んだ.017x.025ステンレススチールワイヤーを装着した。ヘッドギアの使用は中断した。
上顎には.018x.025ステンレススチールワイヤーを、下顎には.017x.025ステンレススチールワイヤーのアイディアルアーチを装着した。
上顎右側側切歯のブラケットの位置を変え、上下顎に.016ステンレススチールワイヤーを装着して、再びレベリングを行った。
上顎には.018x.025ステンレススチールワイヤーを、下顎には.017x.025ステンレススチールワイヤーのアイディアルアーチを再び装着した。
保定 After Retention or During Retention
マルチブラケット撤去後2年8ヵ月後の保定後でも咬合は安定している。
顔貌
口腔内
模型
セファロ
パノラマ
患者情報
咬合分類とコメント | 中立咬合 両突歯列 叢生歯列弓 | ||||
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抜歯部位 |
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治療開始時年齢・性別 | 26歳11ヵ月 女性 | ||||
動的治療期間 | 2年11ヵ月 |