歴代会長訪問インタビュー
第37回会長 関 康弘 富山県魚津市「せき矯正歯科医院」
富山県魚津市は、町のどこからでも黒部立山山系を望むことができる。「魚津の地形は、高い山があって深い海がある」関院長から説明を聞いた。
関院長は魚津市出身者ではない。開業するようになったのは、先輩からの助言である。
その先輩は常に与五沢ディレクターの方法論を話し、与五沢矯正研究会の話題を話してくれた。先輩から導かれて今日がある。
関院長には、「一人前になるために、時間が掛かる専門医を目指したい」という考えがあった。
時間が掛かる専門医とは?
医学の研鑽でしょうか。治療のスパンのことでしょうか。
その長い期間に関院長の体験が積み重なり、思い通りの医療現場を作りあげている。
与五沢矯正研究会へは「認めていただく症例」を成し遂げてから入会した。早く与五沢ディレクターに近づきたいという気持ちを戒め、憧れと自己研鑽を実践する意思を持っておられる。
周辺の町から、遠くは県外から来院する患者さんに恵まれているが、それは感謝の気持ちと気づかいの優しさにあった。患者さんのデータ・模型管理、治療機材の衛生管理、さらには駐車場の車幅まで心配りされている。
矯正歯科の専門開業医も全国で1500人余りになり平均的な医療になりつつあるが、それぞれ個人に対する治療方法に着眼しなければならない。それは本物を知ることである。 日々患者さんのためにワイヤーを曲げて治療する。そういうことに携われることが幸せと思う。治療して患者さんが幸せになれば、自分も幸せになれる。
せき矯正歯科医院の窓から夕陽を浴びた黒部立山山系が真っ赤に見えるらしい。院長がその景色を見せようとしてくれる。私も一生懸命眺めるが、この日は雲も多く雪景色しか見えなかった。その瞬間、訪問者を気づかい魚津の人に成りきっている関院長を発見したのである。