Yogosawa Foundationの目的

“安心・安全な矯正歯科治療”の普及にむけて

Yogosawa Foundationは、日本の矯正臨床や与五沢エッジワイズシステム研究のために設立された組織です。
さらなる技術の発展と次世代への継承、”安心・安全な矯正歯科治療”の提供、矯正治療の正しい知識の情報発信を通じ、社会に貢献することを目的に活動しています。

特に、現在の日本では「安心で安全な矯正歯科治療を受ける」という当たり前のことが享受できない状況であり、こうした矯正歯科医療の現状を一人でも多くの方に知っていただき、矯正治療についての正しい知識をお伝えすることが私たちの役割の一つであると感じています。

治療経験がなくても開業できる日本の法制度

矯正歯科治療は、歯科の中でも特別な知識・専門技術が必要な分野で、一般歯科とは異なる知識・技術の習得が必要です。そして、なによりも多くの治療経験を積んでいることが重要になります。
しかし、日本の法制度では、歯学部を卒業して歯科医師免許を取得すれば「矯正歯科」の看板をかかげて開業することができる自由標榜が認められているため、知識も経験も十分とはいえない多くの歯科医師が、矯正治療を行っているのが現状です。そのような歯科医師による治療を受けた患者さんが、私たちYogosawa Foundationの矯正歯科医院に再治療で来院するケースが年々増え続けています。

歯科医師過剰問題が生む利益目的の治療

さらに、日本では以前より歯科医師の数が過剰との問題が指摘されています。この状況を背景に、自費診療である矯正治療を導入し利益を得ることを目的とした一般歯科医院が増えていることも事実です。
また、「絶対に抜かない矯正治療」や「取り外しできる最新の矯正治療」などの、患者さんにとって聞こえの良い言葉を使った広告も目立ちます。本来、医療というのは患者さんごとに異なり、一律に同じ方法で治るというものではないにもかかわらず、集患のためにこのような言葉が使用されていることを憂慮します。

歯科矯正医療への信頼を取り戻すために

こうした状況の中、経験不足・知識不足の歯科医師による治療や、利益優先の不適切な治療によって、歯科矯正医療全体に対する不信感が高まっていることは否めません。
Yogosawa Foundation会員の矯正歯科医院へ再治療に訪れる患者さんの中には、本来であればもっと短い治療期間で、費用ももっと抑えられたであろうと推察される方が数多くいらっしゃいます。
そうした患者さんを少しでも減らすために、私たちにできることは何かを常に考えています。

「矯正治療の目標・ゴールは、”心地よい状態”に導くことである」とは、当会代表の与五沢ディレクターの言葉です。
Yogosawa Foundationは、参加する会員にとっては切磋琢磨の場、精神の向上の場であり、そこで得た研鑽の成果を「患者さんにとっての”心地よい状態”を作り上げること」に活かし、矯正医療全体の質を上げることで社会に貢献することを目標にしています。

「安心・安全な矯正治療」の提供、次世代の歯科医師への教育、知識・技術の研鑽と継承により歯科矯正治療に対する信頼を取り戻すこと。そして、矯正治療が人々の幸せにつながる医療になることを切に願い、その実現に向けて活動を続けています。